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Immortal Hulk Vol. 4: Abomination

Immortal Hulk Vol. 4: Abomination

復活したリック・ジョーンズの行方を探るため、シャドウ・ベースの基地の跡地へと潜入したハルクとドク・サムソン。しかしそこにはシャドウ・ベースの罠が待ち構えていた。絶体絶命となったハルクだったが、闘いのさなか彼の中でもう一つの人格が目覚める。同じころベティ・ロスの死の真相を探っていたジャーナリストのジャッキーの前に、巨大な鳥の怪物が現れた。

Immortal Hulkももう四巻まで進んできて、どんどん物語が進んできたなという印象。ただ筆者は現在Vol. 6まで読み進めたところなんだけど、正直本作が一番微妙だった。この本自体が面白いというよりかは、次の物語への下準備っていう感じだな。なので今回はいつもよりさくっと紹介していこうと思う。

本作の一番の見どころはあふれんばかりの過去作へのオマージュだ。といっても自分は以前のハルクのコミックは読んだことがないから、元ネタを聞いてもフーンという感じなんだけども。まず冒頭からジョー・フィグジット、通称グレイ・ハルクが復活したり、ベティが変身した怪物が過去に登場したハーピィとレッド・ハルクの合体みたいな姿だったり、かなり過去作の設定を意識した描写が見られる。特にジョーの復活は今後バナーの中の人格の秘密にかかわりそうな話がちまちま出てきてるから、かなり面白くなりそう。

あとは相変わらずBennettの絵がすさまじい。今回特に新しい怪物が数体出てくるから彼のデザインをがっつり楽しめるのが最高に楽しかった。顔面がこぶしで口から酸を吐くアボミネーションもさることながら、ハルクのリアルな筋肉の不気味さに怪鳥の恐ろしさを足したベティのデザインがすさまじく怖い。顔が一見普通の人間に見えて頬まで口が裂けるのなんかはもう鳥肌モノだ。ここまでいろんな怪物が出てきたけど、いろんなバリエーションがありながら毎回めちゃくちゃ不気味なのが最高だ。

だいぶさっぱりだけど、本作はいろんな新キャラクターがでて話の今後の盛り上がりを予感させる巻だったと思う。次回からシャドウ・ベースの話やハルクの破壊衝動の新たな解釈などめちゃくちゃ面白い話が展開されていくから、早く紹介したい。

 

Immortal Hulk Vol. 4: Abomination

Immortal Hulk Vol. 4: Abomination

  • 作者:Ewing, Al
  • 発売日: 2019/09/17
  • メディア: ペーパーバック